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    国際シンポジウムに参加しました

    6月29日に開催されたジェトロ・アジア経済研修所主催の国際シンポジウム「ビジネスと人権に関する国連指導原則を日本はどのように活かせるか」に参加してきました。

    時間の関係で途中までしか参加できなかったのですが、非常に示唆に富む内容でしたので、少しご紹介させていただきます。今回のシンポジウムの会場は、国連大学のウ・タント国際会議場です。

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    そもそも「ビジネスと人権に関する国連指導原則」とは何かと言うと、国際的なサプライチェーンが発展途上地域に進出する際に、労働者の人権がないがしろにされたり、深刻な環境汚染が生じたりする問題が頻発しているという現状を受けて、2011年に国連人権理事会が承認した経済の持続的発展と人権保護を両立させるための原則です。

    この原則は、企業活動と人権の衝突が深刻化する原因は、国際社会(その主なプレーヤーは国家と企業)のガバナンス能力の不足にあると位置付けており、それを前提として、国家と企業に人権保護・尊重への取り組みを促すことを奨励しています。

    日本にも人権保護に関するポリシーを表明し具体的な取り組みを行う企業が増えてきているということで、本シンポジウムの基調講演ではいくつかの具体例が紹介されていました。私自身、そのような日本企業の取り組みを初めて知り、新鮮な驚きでした。

    一方、国家や地域単位での取り組みに目を向けてみると、日本を含むアジア各国では政府としての取り組みが遅々として進んでおらず、アクションプランを制定している国・地域は未だ一つもありません。アジアにおける成熟国として、また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの主催国として、日本の動向は世界から注目されれているとのことです。

    実は、「経済活動と人権の調和」というのは、法律の世界ではもう何十年も前からある伝統的な論点です。今、この古くて新しい問題について世界規模で思慮を巡らすことが迫られているのだという切迫感を感じつつ、シンポジウムの会場を後にしました。