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台湾留学体験記その8そして帰国へ…

※ この記事は旧サイトで公開していたものを修正して再掲載しています。
(初掲載2016年2月2日、リニューアル掲載2021年5月23日)

留学体験記もいよいよ最終回です。帰国までの道のりも、決して平坦ではありませんでした。

留学生活の終わり

法律事務所研修を開始した前後の時期は、将来的な展開など難しいことについてあまり深く考えずに、台湾のビジネスシーンに溶け込むことに没頭していました。2015年の4月には無事に第二子が生まれ、母子ともども体調に問題はなく、公私両面で充実感を感じていました。

しかしながら、好事魔多しとはよく言ったもので、法律事務所での研修にも手応えを感じる中で、留学の経験をどのように自分の今後に結びつけるのかということが今更ながら疑問に思えてきました。いつ日本に帰国するのかも決めていませんでしたが、少なくとも日本の所属先法律事務所に戻らないことは確定していたので、台湾の法律事務所や企業で働く可能性も視野に入れて、改めて自分の将来像について自問自答を続けました。

そのような中で大きかったのは、やはり、依頼者の方々からいただく「早く日本に帰ってきて欲しい」という声でした。留学で得た経験や知識は私を必要としてくれる依頼者に還元してこそ生きるのではないか、そのようにしてこそ様々な犠牲を払って留学に出た意義が生まれるのでないかと思い至りました。幸い、パートナーとして迎い入れてくれるという日本の法律事務所もあり、家族とも話し合って、台湾に留学して一年が経過する2015年の8月をもって留学生活を終えて日本に帰国することを決めました。

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北投図書館

ドタバタのお別れと帰国

お世話になった台湾の弁護士や親しくしていた友人を始め、台湾でお世話になった人ひとりひとりに報告をして感謝の気持ちを伝えました。私は、悲喜こもごもの留学生活を経てすっかり涙腺が弱くなってしまっており、「いつでも台湾に帰っておいで」と言われて思わず涙がこぼれることもありました。きっと、良い年したおっさんが何を泣いているのだと思われたことでしょう・・・

無事に法律事務所での研修を終えて、本格的に帰国の準備を始めました。いざ帰国するとなると、台湾に来た時と同じような様々な細かい準備が必要となり、日本を出て台湾に来たときに準備の時間が足りなかったことの反省は全く活かされず、例によって滑り込みで準備を完了し、ドタバタのうちに日本に帰国しました。その後、自宅の引っ越しと事務所移籍の作業を行い、2015年9月から一年ぶりに本格的に弁護士業務を再開しました。

羽田空港に到着!

人生の次のステージへ

留学からの帰国以降は、言わば、私の弁護士人生の第二ステージです。まだスタートラインに立ったばかりであり、これからどのような展開が待っているのかはわかりませんが、怖さは無く、むしろまだ見ぬ未来を目指して新しいレールを敷いて行くような、わくわくした期待感を持っています。この留学経験を単なる思い出としてしまい込むのではなく、世のため人のために活用していくことが必要だと思い、手始めとしてこの留学体験記を記しました。読者の方々に何かしらお役に立つことができたのであれば本望です。

最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。

留学体験記 完

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